千曲市(長野) 五里ヶ峯(1094.4m)、鏡台山(1269.1m)、大峯山(841.4m) 2024年1月13日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:55 窪山展望公園−−5:07 尾根取付(害獣除け柵)−−6:06 送電鉄塔−−6:09 875m峰−−6:24 942m峰−−6:38 971m峰−−7:03 五里ヶ峰−−7:25 送電鉄塔−−7:35 林道−−7:58 富士見台−−8:18 鏡台山−−8:29 鏡台山北峰−−8:54 廃林道に乗る−−9:02 廃林道から廃道化した登山道に乗る−−9:09 林道−−9:18 大峯山−−9:29 送電鉄塔−−9:35 林道−−9:39 尾根取付(害獣除け柵)−−9:45 窪山展望公園

場所長野県千曲市
年月日2024年1月13日 日帰り
天候雪後曇後晴後曇後雪
山行種類一般登山+プチ雪山+プチ藪山
交通手段マイカー
駐車場あんずの里 窪山展望公園を利用
登山道の有無875m峰北西の送電鉄塔〜五里ヶ峯〜鏡台山〜1011m峰南を通る廃林道までは道あり。それ以外は道無し
籔の有無ほぼ無し。ただし道が無い区間では多少の灌木と多くの倒木あり
危険個所の有無無し
山頂の展望五里ヶ峯:西側が大展望
鏡台山:西側が開ける
大峯山:無し
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コメント週末は大雪予報だったが本降りになる前にいつもの鏡台山〜五里ヶ峯周回を実行。ルートの西側では行きも帰りも降雪だったが、鏡台山付近では頭上から東側は晴れて太陽が差して思ったよりも好天でびっくりした。先週末の降雪を考慮していつもとは逆回りとしたが、この判断が正解と言える積雪状況だった。ただし一番深くて積雪は足首程度で思ったよりも雪は減っていた。大峯山からの下りは銃猟のリスクを心配していたが、実際に間近で発砲音が聞こえて危険を感じた


鏡台山付近の霧氷の拡大。針のように鋭く尖った長い霧氷だった


雪が降りしきる窪山展望公園駐車場を出発 尾根末端の柵の出入口
標高530m付近でガス=雲に突入 松茸止め山のロープ。霧氷が付着していた
標高850m肩の送電鉄塔に到着 縦走路には獣の足跡多数あり
875m峰 942m峰
971m峰 920m鞍部(商売池口)
勘助道(標高950m) 標高1050m付近の急登
標高1080m付近。五里ヶ峯北側を巻く 五里ヶ峯山頂
五里ヶ峯から西側の展望。ガスで真っ白 南へ下る登山道には足跡あり
林道方面には足跡無し 水溜りの残骸
東の空が晴れてきた 920m鞍部の送電鉄塔
林道。全面が積雪 標高970m付近の標識。今は女坂は存在しないと思う
標高1040m付近。予想外の好天 富士見台
富士見台から見た西側。雲海と霧状の雲に覆われる 富士見台から見た東側はすっきりと晴れていた
小動物の足跡 標高1180m付近。フィックスロープあり
カモシカの足跡 標高1240m付近
鏡台山山頂 五里ヶ峯から西側の展望。雲海と霧状の雲に覆われる
1267m峰(鏡台山北峰)に向かう 分かりにくいがカモシカのトレースが続く
一面の霧氷 1267m峰(鏡台山北峰)
檜にはひときわ多くの霧氷が付いていた 1134m峰東側の1120m鞍部。足首くらいの積雪量
1134m峰 道を見失い終点を外して廃林道に合流
茸止め山の標識 ここで廃林道を離れて廃道に移る
積雪でルート分かりにくく道を外した 林道を通過。轍あり
林道から大峯山へ続く尾根 標高880m付近の伐採跡
大峯山への登り返し 大峯山山頂
鹿の角はそのまま残っていた 広い南西尾根に入る
標高770m付近。赤松樹林 動物の足跡
帽子は大岩のすぐ上にあった 大岩(標高660m付近)
送電鉄塔東側のトラロープ 送電線
送電鉄塔周囲の灌木藪は湿った雪が付着。濡れてしまった 灌木藪を抜ける
林道 下ってきた土の法面。獣道がある
果樹園境界の害獣除け柵 いつもはここで尾根に取り付く
尾根取付への入口 変形十字路。いつもはここで左へ下る
振り返る。ある標高を境に白くなっている 窪山展望公園駐車場到着。下界は湿った雪が降っていた


 今週末も冬らしい天気で土曜日は冬型が強まって雪の予報。寒気の底は土曜午後とのことでかなり冷えそうであるが、雨よりはずっといいので出かけることにする。行先は毎度の鏡台山〜五里ヶ峯周回コースだが、先週末の降雪が山では確実に残っていると予想され、特に北斜面では大量に残っているだろう。ここを登りに使うとえらい目に遭うことは昨年の経験で分かっており、北斜面が下りになるコース取りが重要だ。いつもの時計回りだと北斜面が登りになるため、今回は逆回りで反時計回りで周回することにした。これだとコースの中盤以降で鏡台山へのまとまった登りがあっていやらしいが、登りでラッセルするよりはマシである。

 土曜早朝の出発時は意外にもみぞれで地面は白くなっておらず濡れていた。う〜ん、気温が高めで寒さが思ったよりは弱いのはいいが、山の上でもこれだと濡れてしまうのでイヤだなぁとテンションが下がったが出発。結構な強さで降っていて山での新雪の積雪量が気になる。しかし千曲方面へと南東へ進むにつれてみぞれが弱まって徐々に乾いた雪に変わってて、これなら濡れなくていいやと一安心。それに積もるような勢いでなくなった。

 いつもの窪山展望公園駐車場に到着。僅かに白くなりかけているが、降っている量は積もりそうもないと思えるほど弱かった。これなら本格的な雨具は必要なかろうと雨具の上着だけ持つことにした。みぞれのままだったら傘も持っただろう。今回は最初から手袋の中に使い捨てカイロを仕込んで下山までずっと使用した。

 いつもとは逆方向で南へ向かう。猫が居ついている工場は操業前でドアは閉まっていて猫の姿は見えない。いつもは害獣除け柵の内側から外に出るのだが今回は逆である。針金の縛り方からして先週に私が通過して以降は誰も通っていないようだ。

 尾根末端に取り付いて登りだすが、いつもは明るい時間帯を下り方向で歩いていることもあり、真っ暗な中で登りではまるで風景が違って初めて歩く尾根のように感じる。登りと下りでこれほど感覚が違うとは思わなかった。ただし、明瞭な一本尾根であり迷う心配はない。

 雪の降り方はさらに弱くなったが高度が上がると地面が僅かに白くなりだした。乾いた雪なので衣類に触れても全く濡れない。やがて雲の中に入ったようで霧がかかる。気温は0℃を下回ったようで細い木の枝や茸止め山のマークである荷造り紐に霧氷が付き始めていた。それでもまだ気温は体感で-1℃前後でこの時期のこの時間としては高いと言えよう。

 いつも登りで使う大峯山への尾根よりは全体的に傾斜は緩いが、部分的には同じくらいの急な登りの区間があり、暑くなって防寒着を脱いでTシャツの上に薄手のウィンドブレーカ、バラクラバ+毛糸の帽子、防水防寒手袋の格好に変身した。尾根に出て風を受けるまではこれで大丈夫だろう。

 尾根を登り切って送電鉄塔に到着。ここもまだ霧がかかったままで下界の光は見えなかった。ここからはしばらく整備された縦走路を歩くので傾斜も適度で歩きやすくなる。ただし余計なピークをいくつか越える必要がある。傾斜が緩んで発熱量が減ると同時に北風を受けるようになったので、防風+防寒対策で雨具の上着を着用した。これだとフートがあるので首周りの防寒対策が強化されて、思ったよりも防寒対策になる。

 どれくらい新雪が積もったのか少し心配だったが、高度が上がってもほとんど積雪は増えない。一部で雪が多い場所があったが、おそらくこれは新雪ではなく先週降った古い雪が日陰で溶けなかったのだろうが深さは数cm程度だった。長野市内では15cmくらい積もったのでここでも同じくらい積もったと思うが、その後の好天で溶けて少なくなったのだろう。気付かぬうちに雲の層を抜けたようで霧が晴れていたが頭上は雲に覆われて星は見えなかった。

 971mを越える頃には周囲が明るくなり始め、勘助道の標識がある標高950m付近では十分に明るくなったのでLEDライトを収納した。五里ヶ峯が近付くと傾斜がきつくなると同時にまた霧が立ち込めて微かに雪が舞い始めた。雪雲に入ったようでこの後はずっとこんな天気かなぁ。雨よりはいいけど。

 五里ヶ峯直下は北側から回り込んで五里ヶ峯山頂に到着。ここは開けて日当たりがいい場所なので古い雪は全く残っておらず、新雪は1cmあるかないか程度の僅かな量しかなかった。これなら鏡台山への登りでラッセルになる心配はしなくて良さそうだ。ガスに覆われているので今回は展望は無し。

 鏡台山方面へと下るとすぐに南へ下る道が分岐し、ここの雪の上には古い足跡があった。足跡は鏡台山方面ではなく南へ続いていて、どうやら先週末の雪以降に鏡台山方面から歩いてきた人はいないようだ。地面に残る雪は少ないし下りなので先人のトレースが無くても問題なし。

 送電鉄塔の立つ920m鞍部へと下っていくと東の空が少し明るくなってガスが切れて僅かに空が見えた時間もあった。このまま回復してくれるといいのだが、天気予報ではお昼くらいは一時的に回復するが、すぐに雪が降り始めて夜にかけて大雪予報だった。

 鞍部から登りにかかると南向きの尾根になるので予想通り雪はほぼ消えていた。林道は全面に雪が付いていたが、その先の登山道は新雪が僅かに覆う程度だった。鏡台山へ向けて高度を上げていくとガスが切れて急激に天候が回復し、日差しが当たるようになったではないか! 富士見台の岩に立つと東側はほとんど雲が無く快晴状態だが、西側は低い雲海が覆ってその西には霧のような白いベールが。どうやら長野盆地の中央部から西側は雪雲に覆われたままで、そこから飛ばされる雪が霧のように見えているらしい。短距離でも西に行くほど天気が急激に悪化しそうで、鏡台山から大峯山へと西へ進むと雪雲の中に逆戻りかも知れない。

 登山道上には動物の足跡がたくさんついていた。顕著な蹄はカモシカに違いないが、他の小さな足跡は種類は全く分からなかった。

 しばらくは明るい日差しがあって温かかったが、徐々に雲が増えてきて日差しが無くなってしまい、鏡台山山頂に到着する頃には曇り空に。山頂から西を見ると大峯山は完全に雲海の下であり、富士見台では見えていた上空の青空は全く見えなくなっていた。

 鏡台山山頂から先は周囲の木は霧氷で真っ白に変わっていた。積雪は足首程度まで増えたが先週の古い雪だろう。先週歩いた時は雪は締まって歩きやすかったが、今回は締まりはないのに雪は重く、逆方向に歩いてここを登っていたら苦労したのは確実だ。昨シーズンはカモシカのトレースが無い場所ではラッセルで死にそうになったが、その時と比較すれば積雪量は少ない。

 鏡台山北峰を越えれば本格的な下りが始まる。北斜面の檜植林帯では葉にエビのしっぽがびっしり張り付いて枯枝よりも真っ白になっていた。高度が下がると徐々に積雪量が減っていくが、1134m峰東側鞍部付近だけは先週と同じく雪が多かった。古い雪と思われる量が多い雪はここが最後だった。

 明るい時間帯に1134m峰を越えるのは本当に久しぶりだ。この先の標高1080m付近から周囲の笹が消えるが、雪がある今では逆に笹があった方が登山道が際立ち、笹が無いとどこが道なのか分かりにくく、登りならまだ分かりやすいが下りは判別しにくい。何度も歩いているルートでも逆回りでは記憶が役立たなかった。

 明らかに道を外したと分かった頃、当然ながら尾根の直上を歩いていたがふと左側を見ると一段低い場所に平地らしきものが見えた。もしかしたら・・・と思って接近すると廃林道で、廃林道終点へ着地し損ねて尾根上を直進していたので道を失っていたのだった。一番最初に今回同様に逆回りでこのルートを歩いた時も同じだったがなぁ。もし積雪が無ければ正確に道を辿って林道終点に降り立つことができただろうか。

 廃林道に出てしまえば道は明瞭で迷うことはない。あとは廃林道から尾根に復帰する箇所だが、ここには見えにくいが立木に標識が設置されているので明るい時間帯なら見落とすことは無いだろう。廃林道まで来ると新雪の深さは1cmくらいまで減った。

 尾根に復帰する場所は簡単に分かって踏跡で尾根に乗ったが、道が薄くていつも迷う場所でやっぱり迷った。廃道がある場所より北側を歩いたようで、道を失ってから南側にシフトしたら廃道に出ることができた。本当にここには目印が必要で、いつか取り付けよう。もちろん今回のように明るい時間帯に歩いた時にだ。

 舗装された林道に到着。林道全面が新雪に覆われた上に車の轍があり、今日通過した車があったことが分かる。廃林道でも人の足跡は無かったが、大峯山に続く尾根の雪面にも人間の足跡は無かった。

 いつもなら真っ暗な時間帯に通過する尾根だが、大峰山までは分岐は無いので暗い時刻でも問題く、ましてや明るい時間ならなおさらだ。2箇所の伐採跡を越えて最低鞍部付近まで来るとガスに突入。鏡台山から見えた西側の雲海中に突入したようだ。

 ここまで下ると南側の斜面から発砲音が響き始めた。樹林が深いしガスもかかっているので猟師の姿は見えないが、音の大きさ、鋭さからしておそらく最も近かった時で200mくらいしか離れていなかったのではなかろうか。もちろん、発砲者から私の姿は見えないはずで流れ弾の心配もあったが、これだけ立ち木が多いと簡単には見通せない=立ち木がブロックしてくれるし、こちらの方が標高が高い位置にいるので弾の運動エネルギーは相当失われるだろう。この距離では聞こえるとは思えないが熊鈴を取り出して鳴らしながら歩いた。

 鞍部から僅かに登り返したピークが大峯山山頂で、昨年末に残置した鹿の角はまだぶら下がったままだった。さて、いつまで残っているだろうか。

 大峯山からの下り始めは尾根が分散するので久しぶりに方位磁石を取り出して南西の方向を確認しながら下り始める。幸いにして山頂からでは南西尾根が最も太く明瞭な尾根であり、普通に歩けば自然に吸い込まれるだろう。大峯山を通過後は発砲音は聞こえなくなったが熊鈴は鳴らしたまま下っていく。積雪量は急激に減ってmm単位で表面を覆う程度となったが、これでも動物が歩いた跡はくっきりと残っていた。

 赤松樹林の尾根を下っていくと木にかかかった帽子を久しぶりに発見。最近は見かけなくてどこにかかっていたのか気になっていたが、場所は大岩のすぐ上だった。目立つ色ではないので暗い中では発見は難しいだろう。

 さらに下って送電線の手前に出ると樹林が開けて展望も開けるがガスが覆っていた。おまけに湿った雪が降り出していて、送電鉄塔周囲の灌木藪に付着して濡れそうだ。まあ、ここで濡れても下山まで短時間なので許容範囲だが。下りでは薄い獣道を判別するのが難しく、登りよりも余分に藪漕ぎして余計に濡れてしまった。

 藪を抜けて再び歩きやすい赤松樹林に突入。林道を横断してさらに下っていくと雪が降っているのに地面に積雪は見られなくなった。それだけ下界は気温が高いということだろう。しかし湿った雪は降り続き灌木の枝が濡れているので、できるだけそれらを回避しながら歩いた。

 最後はいつもの尾根取り付きから果樹園の中の作業道に着地。害獣除けの低い柵を跨ぎ越えて舗装道路に乗っていつもとは逆方向(登り)に進み、変形十字路で右に鋭角に曲がって下りへ。振り返ると下ってきた尾根は低い位置を境界に上側が白くなっていた。山の上はそれなりに寒くて体感では少なくとも-3℃以下だったと思うが、どうやら下界はプラスの気温らしい。

 窪山展望公園に到着。駐車場の白さは出発時よりも減ったような。いつものように他に車は無かった。フロントガラスには僅かに霜が付着して視界を遮っていたので、霜取りしてから出発した。家に帰るまでずっと雪は降り続き、結局は夜中まで降り続いた。

 

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